Yahoo!JapanGeocities Top
Fieldnote 2017 雨の日の珍道中

夏来た時の写真

メニューはシンプル

座敷席もある

わらじとんかつ

博多とんかつ

食えるのか!?
2017年03月26日(日)「 リベンジ 」

 3ヶ月振りの“食遊の会”である。今日のターゲットは、去年の8月に食い損なったトンカツである。(参照:2016.08.13「“残念3連発”の日」)何がなんでもリベンジせねばならない。

 2時間半も電車に揺られてやってきた豚味噌の会の玲奈ちゃんを、さらにまた車の助手席に座らせて雨の中をひた走る。
 疲れているだろうに素振りも見せず、彼女は久しぶりに父親に会った子供のように喋り続けていた。ほとんど食べ物の話だったりするが、その他愛の無さこそがわたしには心地いい。
「後ろにオヤツ置いてある」
「何から何まで、会長!」
「食いすぎるなよ、トンカツ食えなくなるぞ」
「別腹、別腹!」

 千葉県夷隅郡大多喜町久保135「とんかつ亭有屋(アリヤ)」のイチオシは、最近テレビでも紹介されていたが「わらじとんかつ」であろう。玲奈ちゃんは、女だてらにその巨大なトンカツに挑戦。わたしは豚肉の間に辛子明太子を挟みこんだ「博多とんかつ」にした。
 ランチタイムが始まった直後にもかかわらずほぼ満席、20分ほど待たされていよいよのご対面である。わらじの形をしたトンカツが2枚重ねになっている。
「会長、これ全部たべたら豚になりそうです」
「豚になればいいじゃん」
「食べきれなかったら手伝って」
「豚になっちまうよ!」
 3種類あるソースを順繰りに味わいながら、彼女は黙々と食べ続けた。


 偉そうなことを言うつもりなど毛頭ない。そしてもちろん十分に美味しいと思ったのだ。
 が、わざわざ遠路大多喜町まで出かけて来る価値があるかどうかについては、わたし的にはちょっと疑問が残った。わたしなんか“サボテン”でも近所の“かつわか”でも構わないのである。
 そして大きいこと、量の多いことを売りにしているものに有りがちなのだが、どうしても途中で飽きてしまうのである。
 博多とんかつを例に挙げるなら、肉は軽く明太味にしてそれ以外にオマケとして小鉢で辛子明太子が付いていた方がよっぽど嬉しかったかもしれない。
「箸休め」「口直し」はとても大事なのである。

 玲奈ちゃんのご飯を半分とトンカツを3切れ食べてあげた。援助交際だ。
「よっしゃ、完食!」とか言っている。
 あのね、完食じゃありませんから!

 帰路、別腹に柑橘類の大とろ(?)「せとか」を入れる。
「会長はハンドルから手を離さないでくださいよ、はいア〜ン」
 車中に広がるミカンの香りが切ない。もしも願いが叶うものなら30歳ぐらい若返りたいなあ……と思ったもんね〜。