ジョビ君との遭遇
12月28日(金) 「 ジョビ君との遭遇 」

 寝ても覚めても「デジスコ、デジスコ……」ってな感じになってきた。12倍ズームのデジカメに1.7倍のテレコンを2個(壊したやつも修理して復活したもんね〜)連結してもトータル30倍前後だ。これでは“男小林”は満足できないのだ。が、すぐに飽きてしまうかも知れないなあ……いままでだってほとんど「三日ばしか」だったしなあ……という情けない人生経験がたくさんあるので、そうそう金はかけたくない。……がしかしだ、欲しいのだ、やってみたいのだ。ヤフーオークションの「ウォッチリスト」がフィールドスコープで埋まってしまった。安い手頃なスコープを買っちまおうかと何度も誘惑に負けそうになったが、画質の良し悪しはスコープ次第だと書いてあるのを見てとどまった。羽毛までキッチリ写すには最低でも10万円はかかりそうだなあ……、過去の“安物買いの銭失い”を省みた。ある日、わたしは半ばあきらめかけて会社の休み時間にボンヤリとウォッチリストを眺めていた。
「何仕事中に遊んでるんすか!」
「今休憩中だっちゅうの!」
「あ? 望遠鏡っすか? あれ? そういうの、汚ねえけど家に有るっスよ」
 突然声をかけてきたのは同僚の斉藤元之(名前なんかどうでもいい?)だった。

 話せば長くなりそうなのでやめておくが、結論としてわたしはその斉藤君から望遠鏡を1万円で強引に奪い取ってしまった訳なのである。何故「奪い取った」という言葉になるかというと、実はその望遠鏡は1つ前の型だが「最高レベルの一品」だったのである。Nikon フィールドスコープEDU という代物で、このEDというが味噌、クリアな像には必須のレンズ(フローライトガラスでできている)仕様なのである。わたしは傷や汚れや型落ちを理由に「バッタ屋買いの社長」のごとく札びら(1枚だけど)を切った。ここのところ、わたしはついている、ククッ。

 で、1晩で傷と汚れをクリアし、半日でアダプターを水道管用のエンビパイプで製作、午後からの試し撮りである。気分はもうハンターである。が、いかんせんピント合わせが不慣れで難しい。望遠鏡でピントを合わさねばならないので大変なのだ。小鳥は「ハイ、チーズ」なんて言ってくれない。あっという間に飛び去るから、普通のデジカメのようにはいかないのだ。
 午後4時になった。日没にはまだ時間があるが、冬である。鳥たちがもう行動しなくなるのだ。諦めかけて三脚をたたもうとしたその時、ジョビ君が15m前に現れた。慌ててピントを合わせシャッターを切った。シャッターを切らしてもらえたのは1回だけ、あまりにも、あまりにも短い遭遇であった。
 いいってことよ、冬はまだまだ長いのである。
 
 写真の説明

@デジスコ1号機 Nikon フィールドスコープED U、エンビパイプ製アダプター、リコー G3  手製のアダプターは光軸(レンズの中心)を会わすのが難しくて、厚紙やらガムテープなどで0.1mm単位で調整してある。あくまでまだ調整中。でもなかなかでしょう?

A試し撮り    わたしの部屋の窓から見える約80m先の電柱のガイシ部分。スコープが20倍、デジカメが3倍で、懸けて60倍の映像。Bの映像と比べるとよく分かるが、色にじみなどがとても少ない。

BTCON−17  Aと同じ条件で、ルミックスFZ−5にTCON−17を連結したものをつけて撮ったもの。12倍×1.7倍×1.7倍=34倍ぐらい。

C枯カラスウリ  こういうじっとしてるやつは、じっくりピント合わせができるから簡単。20mぐらい。

Dジョビ君    ジョウビタキ君である。彼も動いているし、カメラもぶれている。彼がこの棒の先に止 っていたのは約4秒ぐらい、心臓に悪い。辺りがもう薄暗いので、シャッタースピード が遅くなるのでぶれるのだ。天気の良い、ギンギンに晴れた日に出直しである。




             




mk

@デジスコ1号機

A実写60倍

BTCON-17ダブル34倍

C枯れカラスウリ

Dジョビ君
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