2013年7月23日(火)「 ヘリオスが行く 」

 グモテックスのカヌー「ヘリオス380」の試し漕ぎに栗山川へ行ってまいりました、です。

 素人がインプレッションじみたものを書いてはいけないとは思いますけど、これ……ほんとうにいいです。まず第一に、平底に近いからなのか水深が10Cmしかないような所でもしっかり浮いてくれます。一人だったせいかも知れませんが、まるで水面をスーッとなでる感じで進みます。漕ぎ出しに力が要らない感じと言えば分かってもらえるでしょうか? でも格好よく漕いでいるように見えてもパドルが川底に当たって「な〜んだ浅いんじゃねえか、歩けよ」なんて笑われそうなのであんまり格好はつけない方がいいです。浅い所では手のひらで漕ぐのもいいですね。
 次に安定性。わざと左右にグラグラ揺すってみましたけれど、ひっくりかえすことはできませんでした。ご家族での使用とか考えますとこれはとても安心です。奥さんは沈めて懲らしめてやってもいいとして、やはりお子さんは溺れるとかわいそうです。それとですね、安定感抜群とはいってもさすがに船上に立つことはできませんでした。立ち小便は無理です。
 陸で空気を入れて水に浮かべるまで多少の移動があるわけですが、本体重量12Kgというのはやっぱり超楽ちんですね。剛性が低いといわれようと、この軽さはありがたいことです。わたしは思わず「ありがたや、ありがたや」とつぶやいてしまいました。

 
 さてさて、個人的ではありますが我慢せざるをえない欠点にも触れておきましょう。
 剛性が低いことに起因するのでしょうが、腰が痛くなります。ネット上でもそう書いてありましたので、わたしはシートを自作して取り付けてはいたのですが尻が下にくぼんで沈むので、やっぱり腰が痛くなります。ときどき両サイドのチューブに手をかけて背伸びをするんですがチューブがグニャリとしますから気休め程度の伸びしかできません。もっともわたしは椎間板ヘルニア男ですからそうなるのかも知れませんが、次は1mぐらいの合板を敷いてその上に座ろうかと考えております。
 ゴムの布でできていますから、キュッキュ、キュッキュと漕ぐたびに音がするのは欠点でしょうか、わかりません。わたしがシリコンスプレーをかけ過ぎたのかもしれないです。歌でも歌いながら音をかき消すというのは知能的解決法かと思いますがどうでしょう?
 高い浮力の代わりに水面から上の嵩(かさ)が大きいですから風の影響はもろに受けます。台風の日は無理です。海上保安庁とかの世話になりかねません。漕いでも漕いでも思うところへ進めない、行けないというのは人生と同じですが、なにもそんなところで人生勉強しなくてもいいんじゃないでしょうか。
 わたしの持っているグモテックスの「サファリ」というカヌーもそうですが、裏返して底面を見るとどうも左右対称になっていません。左右の気室の圧を同じにしても、左右対称に膨らんでくれません。縫製(溶着)技術が劣っているか、チェコのおおらかなお国柄なのか、値段と同程度の精度ということなのか(定価は8万円ぐらいするんだけどなあ)、一番大事な部分なのにこまりますねえ。なので無風状態でも直進性はあまりいただけないです。わたしはやっぱりスケグ(鰭)かラダー(舵)を装着しようと思っています。

 現在グモテックスの輸入代理店は日本に無いので直輸入するか中古市場を探るかしかないですが、まあ興味のある方にとっては、買って損はないと思いますです。ちなみにオークションでの落札相場は綺麗なもので¥25000ぐらい。改良型のヘリオス380EXで¥35000ぐらいです。
 そうそう、ヘリオスってのは太陽の意味ですね。太陽の光をいっぱい浴びながら、大洋に出て大漁なんてのがいいんじゃないでしょうか? ダジャレですね。




                  




mk
カヌー素人ですから「ですます調」でなければならないのです
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水深を求めて海へ向かう

次は海側から川上へ

この辺はボラだらけ

誰も居ないのが素敵だ

わたしはもう爺さんだ

信じられない左右非対称
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