最近、墓参りは“わたしの仕事(役目)”という感じで定着してしまった。
寒いとか、手が放せないとか墓が好きなんでしょうとか罰当たりなことをみんな言っている。
まあ、好きなのは否定できない。埼玉にいた頃のわたしの遊び場は「大宮市民霊園」だったのだから。
08年12月31日(水)「 墓守 」

 今日で2008年も終わりである。締めくくりはやはり墓参りだろ!
 実父と義母の墓が同じ霊園の隣同士であることは以前書いた。で、墓参りが1度で済むのは便利だが花代が結構かかる(2墓分だから)のだ。「思いついたら墓参り」のわたしは月平均2回は行ってしまうので、そのうち花は省略して特別な時をのぞいて普段は線香だけにしてしまったのである。その代わり墓の中の2人とはなるべく話すようにしているのだ。特に色々と迷惑をかけた義母とは罪ほろぼしの意味でもよく話す。

「またまた来ましたよ、おかあさん。元気ですか?」
「死んでるのに元気なわけないでしょう、馬鹿ねえ小林さんったら」
「最近俺に罰あてたでしょ?」
「何のことかしら?」
「バイクを転倒させたでしょう、捻挫がひどかったんですから」
「え、まあねえ。わたしから娘を奪って強引に結婚したくせに、最近若い女ばっかり見てるから、ちょっとお灸をねえ……」
「馬鹿なこと言わないでくださいよ、違いますよ、死んじゃうよマジで」
……てな具合だ。
 オヤジも口をはさむ。
「お前はまだそんなことをしてんのか? 墓参りをしてれば何でも許されると思ったら大間違いだぞ、まあタバコを止めたのは偉かったがな。関係ないか?」

 まるで“ホワイト家族”のCMの雰囲気である。そしてわたしは思うのである。「あ! 二人の墓守としてこの土地に越してきたんだな俺は。それもいい人生かもしれないな……」と。来年からペンネームは墓 守(はかまもる)にしよう。墓守(はかもり)明菜でもよさそうだ。




               




mk
Yahoo!JapanGeocities topHelp!Me