「 9月の物自慢 」な〜んちゃって!
※写真はクリックすると大きくなります

昔のカメラのフラッシュにはこんな反射板が付いていた

宇宙船のようでもあり回転首切り機のようでもある

こうなると急に庶民的になってしまうが壊れないのは偉い

「 41年目の調理器具 」

 鹿児島の谷山中学校の同窓生から「還暦同窓会」のお知らせが届いた。11月23日、勤労感謝の日に市内の「奄美の里(本場大島紬の里)」というところで開催されるらしい。谷山中学校というのはマンモス校で一学年が13クラスあったんじゃなかっただろうか? もっともその前の谷山小学校というのは一学年が23クラスあったらしいので、いかにそのあたりが急激に新興した町であったかというのが伺える話だ。
 わたしは中学からの転校生であったからその中に幼馴染はいないのだが、まだ上げ初めし前髪の……の初恋相手との出会いもあったし、番長グループとの真昼の決闘もあったりと、まあ多感な少年時代を大いに楽しんだ中学ではあったのであった。とまあこのまま書き進んでいくと中学時代の思い出話に突入していきそうなのでその話はここで止めておくが、実はその案内状のおかげで蘇った記憶があるのだ。実に唐突だがそれが写真の調理器。
 ずっと前からあったような気がしていたのだが、妻に聞いても知らないと言うし買った覚えもないという。私自身が買った記憶もまた無く、誰からかカッパラッた記憶も無い。でももうずーっと前からあるのである。
 そして先日、犬のために芋を蒸かしながらポンと思い出した。
 これは18歳で東京へ出てきた時、お袋に無理やり持たされたものであることをまさしくポンと思い出した。記憶でポンだ(意味はない。お釜にポンというのを思い出しただけ)。
「冷ご飯はこれで暖めて食べなさい。男もそのぐらいのマメさは持っていなさい」ということだったような気がする。なんせ41年前だから炊飯器に保温機能は付いていなかった時代、というかわたしは当時ふつうの鍋で米を炊いていたのだったなあ。そうだ思い出してきたぞ、うんうん。電子レンジなんてものは無いのだから、蒸して暖め直すしか当時は方法が無かったわけなのだ。コンビニなんかもちろん無い。コンビニはその後3年ぐらい経った1974年に確か豊洲にセブンイレブンの1号店ができたんじゃなかっただろうか。
 
 しかし、いつもいつも頻繁にこいつを使った記憶もないのだが、だからこそ41年の長きに渡って生き残ったともいえるわけで、ステンレスで頑丈とはいえちょっと尊敬に値する“蒸し器野郎”だなあと妙に感じ入ったりするのである。
「似たようなのが今でも売ってるけどネエ」と妻はにべも無いが、洗っても磨いても取れないこの微妙な“ヤレ具合”がいいのである。おそらくわたしより長生きするのだろうなあコイツ。
 


「 ゴアテックスのジャケット 」

 家族そろってリサイクルショップが大好きである。店に入ってしまうと2時間半ぐらいは各自店内をさまよい続けるから、潮時をみて携帯で連絡しあい全員が「もういい、十分!」と言うまで帰路につくことはない。ちょっとした病気だ。
 よく利用する「Wonder REX(ワンダーレックス)」という店は母体は「ハードオフ」と同じだが、商品の種類と数が圧倒的に多く店構えも現代の女子供ニーズにマッチしており「ジャンク屋」「古道具屋」といったイメージはもはや無い。とにかく広くて明るいのだ。“豊かなリサイクルショップ”という表現は変だろうか。そしてすべてのカテゴリーを細かくチェックしたいということになれば3時間でも時間が足りないほどだ。
 昔を知っているわたしなどは「ハードオフもずいぶん変わったものだなあ、企業努力を重ねているのだなあ」と感慨深いが、パソコンやカメラや楽器のジャンクものばかりを扱っていて客も何も言わず陰気に段ボール箱の隅々を漁っていたようなあの時代も「あれはあれで俺たちにとっては黄金の店だったなあ」とこれはまた別の種類の感慨。
「Wonder REX」は特に衣類が充実している。さらにすべてクリーニング済みなのでたいへん気持ちよく、それでいてたいへん安いのでシャツ類のまとめ買いなどがとてもしやすいのだ。
 それでもまあ攻めるコーナーなんてのは大体決まっていて、わたしはカメラやオーディオやアウトドアグッズ関係を、妻はブランド物の食器や雑貨、娘は衣類関係のコーナーを集中的に探索している。
 週末ともなると約100台収容の駐車場が満杯になるぐらいだから大賑わいである。当然商品の回転も早い。多種多様のものがまんべんなく売れているようで、ちょっと通わないでいるとすべての商品が入れ替わってしまっているような印象をうける。今度にしようと躊躇して次に行くと、大体そのお目当てのものは確実に売れてしまっている。(バカラのガラス器は今でもくやしい)
 売る人も多くて、ワゴンで持ちこまれる品々の山の中に面白そうなものが見え隠れすると気がきではない。買い取られてからどのぐらいの期間で店頭に並ぶのか知りたいと聞いてみたところ「物によりいろいろですねえ」ということだったから店には店の作戦というものがあるらしい。
 話は逸れるが、わたしは袋大尽でアウトドア系のバッグに目がない。別段コレクション癖は無いのだが正価の半額ぐらいで買えるからついつい買ってしまってモンベル(ゼロポイント)、ノースフェイス、パタゴニアなど部屋中がバックパックやバッグだらけになってしまっている。当然同じようなものが無意味に増える。使わないなら売れと家族にはいわれるけれど、リサイクルショップで買ったものをリサイクルするというのも間抜けな話なので今のところまだ増える一方だ。自前で「袋屋」をやろうかと思っているぐらいだ。

 リサイクル品買いの醍醐味はショップの「めきき」の隙を突くことだ。いや違うなあ、ちょっと偉そうに言いすぎだ。イヤラシイなあ。わたしなんぞが店側のプロの査定師にかなう訳がない。「見逃し」「勘違い」「手違い」を発見すると言ったほうが正しい。
 細かくマメに見ていくと、欲しかったもの憧れていたものに嘘のような安い値段がついていることがままあるのだ。これは宝探しなのだ。ちょっとおおげさだが体が震える。
 写真の「Moonstone」のゴアテックスジャケットは¥980だった。ゴアテックスはご存知の通り、雨水は通さないが内側からの蒸れ(水蒸気)は通過させるフィルムをナイロンなどの布でサンドイッチした優れ物のレイヤー素材だ。オール・ゴアテックスのジャケットだと安いものでも新品で2〜3万はするし、このムーンストーンも若干古いとはいえ発売当初は4万ぐらいしたはず。ただし、3ヶ所傷があった。しかし撫でまわしてみるとゴアテックスのフィルムはまったく無事で表面のナイロン生地が剥がれていただけだったのだ。で、なんとかなると判断してすぐに購入したわけである。
 りペアーはお手のものだし、冬のカヌー着にはうってつけの一品である。ゴアテックスの雨合羽は持っているのだがこんな暖かそうなやつも一つ欲しかったサー。
 今年は真冬でもカヌーをやるんだもんねー……という決心をしたのだ。雪中キャンプもしたい。「山上沼、死の雪中行軍」というのもいいのネン。

 レジの女の子は「あのー、破れてるところがあるんですがいいのですか?」と聞いた。980円よりもっと安くしてあげましょうかという雰囲気なのだ。「店長にもう一度値段を確認してあげましょうか?」とも言った。この娘はいい子なのだ、無知でいい子なのだ。そのまま何も知らずに生きていきなさいね!
 ゴアテックスジャケットであることを見逃した価格かもしれなかったし、穴が空いていないことにきづかれるかも知れない。うー微妙、びみょう、ビミョウー! 殿、ご判断を!
 
「俺も傷だらけだからこれでいいんだ!」
 わたしは訳のわからんことを言い放ち、すかさずスタスタと店をあとにしたのだった。
 これで雨でも雪でも、シブキでもツバキでも、小便でも大でも目くそ鼻くそ何でもござれ! である。
 
「 ヘリオスの鰭(ひれ)を作ったのだ 」

 台風やら雨やらが多くてこんなに立派な鰭を作ってあげたのにまだテストもやれないでいる。月に4,5回の休みしか無い上に、川が海が近いので潮の影響をもろに受けるのでチャンスがなかなかめぐって来ないのだ。
 ヘリオスには正式なラダー(舵)がオプションであるので、それ用の穴を利用して固定スケグにした。これで航行中に外れる心配が無くなったわけだ。できるなら海岸近くで(湾みたいなところの)海を漕いでみたい。
 冬は厳しいかなあ……。




               




mk
Yahoo!JapanGeocities topHelp!Me