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ティッシュで作るポンポンに似てる

派手派手

こいつは好きだ

桜のトンネル

この日はヒンヤリ

命は感動を呼ぶ

牧童頭は愛想が無い

父さん、蕎麦屋だよ

父さん、猫が居た

牧場って感じ

和菓子みたいだ
2018年04月05日(木)「八重桜と姥(うば)桜」

 秋元牧場の八重桜は、例年だと4月20日辺りが満開なのだが、今年は異常に暖かいので「もしや」と思い、犬連れて遊びに行ってみた。
 案の定、既に5分咲きで、今や一番綺麗な段階を迎えていた。運と勘に感謝だ。

 介護施設のマイクロバスが入れ替わり立ち替わり何台も到着して、なんだかとても賑やかだった。こんなのはここを知って初めてのこと。去年の6月に母を亡くして以来、あまり老人と接していなかったのでジーッと見入ってしまった。
 ふと「もしかして、お袋様もここに来たことがあるかも知れないなあ……」と少し感傷的になりかけたところで、犬のソラが糞(クソ)をたれた。まったくデリカシイもクソもあったものじゃない。
 花弁をまとった美しい和菓子のようなソラの糞を回収していると、一人の婆さんが「あらら、黒光りしたワンちゃんだこと、馬みたい」とか言った。
「そうそう、お袋もソラの毛並みをいつもそういう風に言っていたっけなあ」と唇を噛んで懐かしんでいたら、今度はもう一匹のメスのキラが太くてでっかい糞をたれた。統計によるとオスよりメスが、男より女が太い糞をするらしい。
 まあ、よくは分からないが、わたしをセンチメンタルにさせない為に、神が2匹に糞をさせたのかも知れない。「役立つ糞のタイミング」というタイトルを思いついたのでメモった。いつか短編にしたい。

 八重桜を観に来たのに、婆さんたちを沢山観たせいで「姥桜」という言葉を思い出した。しかし、この連想こそが間違いなのである。姥桜を、いつまでも派手なババア、化粧の濃いババアなどと勘違いしている人がまだ意外に多いらしい。実際、数年前までわたしもそう思っていたのは事実だ。
 植物学的な意味からすると、単に“花の方が先に咲く桜”のことだ。ヒガンザクラ、ウバヒガンなどがそれにあたる。葉が無い⇒歯が無い⇒老婆⇒姥(ウバ)⇒姥桜……と言葉を引っかけただけの桜の種類なのである。
 そして人間に当てはめた場合の本来の意味としては「娘盛りを過ぎても美しさや色気がまだ十分に残っている素敵な女性」のことであり、まぎれもなく「誉め言葉」なのである。今風に言えば「美魔女」に近い感じだ。
 今度、アラフォーの素敵な女性に「イヤイヤ、姥桜とはまさに貴方のこと、是非一度お食事などを」と言ってみたいものだが……おそらく殴られるだろうね。殴られた後に真意を説明して、さらに親近感を引き出すという手もあるが面倒だ。もうそういうことに対するエネルギーが無い。

 余談だが「実にマスクが良く似合うお顔ですねえ」と言って、本当に女性に殴られたことがある。今だったらセクハラで訴えられかねない。