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スポーツ推薦じゃなくて通常受験で入学したらしいヨ

やさしい顔だねえ
 
2021年01月03日(日)「我が母校の誇り」

 箱根駅伝が面白かった。今年も青山学院が優勝だろうと素人目に予想していたのだが、まさかまさかの往路12位、そして1位はなんとなんとの創価大学であった。
 そして復路。時間差をキープしたまま創価大学は10区に1番乗りで突入した。アンカーに疲れは見えたがこのまま逃げ切りだと誰もが思っていた。2位の駒沢大学が差を詰めてはいたが、それでも逃げ切れる雰囲気ではあったのだ。
 ところがである。残りわずかの21Km付近で駒沢大学が追い付き一気に逆転、総合優勝をかっさらってしまったのである。
 この追い抜きの瞬間に、人生絵図を見る気がしたのは恐らくわたしだけではないだろう。追い抜く者は楽し過ぎて堪えきれずに笑っている。追い抜かれる者は苦しくて悲しく喘いでいる。皆、身に覚えがあるであろう1シーンであった。

 復路12位でスタートした青山学院が、最終的に4位でゴールし復路優勝したのには舌を巻いた。流石であった。
 5位に東海大学が来て、6位が早稲田大学…。
「え〜っ! 鹿児島 ・鶴丸高校!!」
 早稲田のアンカー、山口賢助くんの力走する映像の下にテロップが入ったのだ。しかも同時にアナウンサーの説明が入った。
「鶴丸高校の出身者が箱根駅伝を走るのは、史上初の事となります」
 わたしはあまりの感動でその時は何も思わなかったが、あとになって考えるとアナウンサーがなぜそんなことを口走ったのか不可思議な気分になった。

 鹿児島県立鶴丸高校は我が母校である。わたしは成績的には1学年500人中450番ぐらいのボンクラであったが、他は東大やら京大やら九大やらに多数合格する、まあ県下一の進学校・優秀高ではある。
 冷静にアナウンサーの発言の真意を自分なりに思慮考察してみたがよくは分からなかった。
「エリート校だが、学業以外はからっきしダメで、開校以来約100年目にしてやっとこさの事なのである」てな事を言いたかかったのだろうか? 「突然変異だ、マグレだ、たまたまさ!」てな事を言いたかったのだろうか(笑)。どうもスッキリしない。

 アナウンサーくん、君は間違っているぞ。鶴丸高校は勉強だけではないのだぞイ。シンガーソングライターの辛島美登里さんもそうだし、ちょっと古いがプロ野球の池之上格さんも鶴丸出身だ……。有名じゃないがわたしもいた(そこかい!笑)。
ん?待てよ! もしかしてアナウンサーくん、君も鶴丸高校出身者で歓喜・興奮の余りについ口走ってしまったのか? う〜ん、有り得るかも知れない。

 山口賢助さま、世界で活躍するアスリートになられることを心から期待しております。母校の誇りです。男です。
 小林 倫博