この店、あと2〜3回は行くぞ

小さい爺さん

こっち向いて!

ガン、欲しい

ライフル、欲しい

なんじゃこりゃー

これが美味かった
 
2023年10月28日(土)「タコライスを食べに行く」

「豚味噌の会」の玲奈ちゃんが“タコライス”を食べたいというので食游した。まあわたしにすれば、会えるのなら食い物なんか何でもいいのである(笑)。
 さて、タコライスである。ステーキか焼肉の予定だったので「いいの、タコライスなんかで?」などと言ってはみたもののわたし自身は食ったことがない。まさか「蛸飯」ではなかろうと想像はできたが、一応事前にググった。

「タコライス」とは、「タコス」+「ライス」の合成固有名詞。タコスの具材をご飯の上に乗せた料理らしい。とまあ、ここまではなんとなくわかっていた。が、ここから先は驚き。
 1980年代はじめ、沖縄中部の米軍基地「キャンプ・ハンセン」の周辺にあった飲食店「パーラー千里」の店主が生み出したオリジナル料理なのだという。メキシコ料理である「タコス」は、スパイシーな味付けの挽き肉と、野菜、チーズなどを、「トルティーヤ」と呼ばれるとうもろこしを薄くのばして焼いた生地に包んで食べる料理。アメリカの統治下にあった沖縄には、米軍によってタコスが持ち込まれたとのこと。当時、お金に余裕がなかった米兵たちに、リーズナブルでおなかがいっぱいになる料理を提供したいという思いから考案されたものだったらしいのだ。

 店の名は「スワン」。古き良き時代のアメリカ・カントリーハウスを模した作りでなかなかに凝っている。ジョン・ウェインのポスターが渋い。ウインチェスターライフルやコルトのピストルが何丁も飾ってあって、今にもドアを開けてビリーザキッドが入って来そうな雰囲気である。詳しいことは分からないが、オーナーが年月をかけて趣味で集めたものを展示してある感じだ。内装品としてこれだけの物をわざわざ集めるのはコスト的にも手間的にも難しいだろう。
 ※カントリーレストラン「スワン」 千葉市中央区蘇我1-8-6 (043-266-3992)

 タコライス到着。玲奈ちゃんとわたしは顔を見合わせて黙った。直径30Cmの大皿にてんこ盛りである。さらにメキシコ味に味噌汁が付いている。最近すっかり胃が小さくなっているわたしは、正直「どうしよう」と思った。これが「普通盛り」なのであって、これより少ないサイズは無いらしい。「大盛り」っつうのはどのぐらいのものなのだろう。アメリカンサイズとはこのことか。

 二人で黙々と食べる。店外に待ちの客の列ができるほど混んできたので、制限の「1お客様80分」は厳守だ。玲奈ちゃんはとうに諦めて、二つの山に割って、片方だけを征服する作戦に切り替えてしまっているようだった(笑)。あ! 味の方は紛れもなく一級、美味です。 
 デザートのコーヒーゼリーが来るタイミングでテイクアウトが出来ることを知り、玲奈様はタッパーをもらってルンルンしている。「お家でもタコライス〜」歌っている。わたしの方は牛の様に反芻を繰り返しながらついに完食。店員さんに「全部食べたんですねえ、すごい」と褒められた。可愛らしい店員さんだったので倍うれしかった。

 その後、「長良 太陽ファーム」で無花果やら柿やらオオマサリなどを諸々仕入れ、最後に茂原のスシローでマグロの中トロなど10皿とデザートを2品ずつ食って鱈腹になった。
 彼女は「私、食べるために生きているんです」と笑っていた。鱈もすごいが彼女もすごい。

「スワン」には今後も何度か行ってみたいと思っている。メニューが豊富、ステーキもカレーも何でもあるのだ。
 小林 倫博