デブのオカマより、痩せたオカマがいいんじゃないか?
2011年5月18日(水)「 空は海が好き 」
「背中が平らになってますねえ。もう肥満の部類ですな」
狂犬病の予防接種を受けに行った折、獣医はそう言ったそうである。“背骨が見えない”というのが犬の肥満のバロメーターであるらしいのだ。
「ちょっと食わせ過ぎたかなあ」
家族全員がそれぞれに“身に覚え”があるのか、反省しきりである。散歩の途中でオヤツをあげすぎたり、遅い時間に帰宅したわたしと一緒に夜食を食ったり、とそれなりの原因はたくさんある。
「パパ、空(犬の名)の玉取り物語は25日に決まったからね」
娘はなにげなく言ったが、けっこうショックである。わたしにはいつかいい縁の元、子供を作らせてあげたいという考えもあったのだが、玉有りだと病気になりやすく早死にすると聞いて納得したのであった。
「男、最後の雄姿を残しておくとするか! 減量のためにも走らせたいしなあ、今から海へ行こう。金玉もちゃんと写しておけよ!」
妻と娘は、そんな大げさな! といった顔をしたが、イベント大好きな点はわたしとほとんど変わらない。
海へ来るのは今日でまだ3回目だが、駐車場に着いた途端に空はそこに何をしに来たかを理解したようで、いきなり砂浜をめがけて走り出した。リードを外すと、心臓が破れるんじゃないかと心配になるほど走る。
玉を失うということは女になるということなのだろうか。性欲とかがまったく無くなるのだろうか。つまらん人生になってしまうんだろうなあ。悲しいなあ。わたしは、それこそつまらんことを考えながら大いにはしゃいだ。
「虚勢手術なあ、悪いなあ、人間の勝手で」と、ちょっとだけうしろめたい気持ちを抱きながら。
九十九里はもう夏だ。“遊びたい病の始まり”である。
mk
※写真はクリックすると大きくなります
いきなり走り出す |
海にアメンボはいないのか? |
おとうは元気でバカだ |
深みに放り込もうってんだな |
飛ぶがごとく走る |
そして、時には飛ぶ |
海に比べれば人は小さい |
耳立ちビーグルはどうだ! |
おとう!オデコが光ってるぞ |
いい絵じゃあ〜りませんか! |