4月26日(月) にいじゅく(新宿)
 なかなかまとまった休みが取れないのが目下の悩みである。風の中で仕事がしたい……
などとほざいて、無理やり会社勤めを辞めてしまったくせに、である。
 が、今日は久しぶりの休みになったので、ちょっとスーパーカブを走らせてみることに
した。本当は群馬辺りまで「魚の動き具合」を見に行きたいところだったが、結局近所を
走りまわった。「きのこ免疫研究所」とはなんぞや。その内さぐってみよう。
 さいたま市浦和区新宿(にいじゅく)の辺りである。汚い芝川に流れ込む小さな用水が
あって魚が寄ってくる場所なので、ご近所パトロールの際は必ず立ち寄って覗き込む場所
でもある。
 鯉、へらぶな、タモロコ、モツゴ、メダカをはじめ、先日は直径40Cmほどの泥亀が
ゆうゆうと泳ぐのを見た。11月の20日前後には荒川の本流からボラの稚魚が上って来
るし、結構都会の割には気の休まるポイントではある。
 ボラの稚魚をフライで釣った時などは、信じられない気持ちで感激し、写真を撮らねば
と思い深追い?しすぎて愛用のNikon FEごとドッボーンと落ちた思い出の場所で
もある。
 流れ込む用水の上流にかなりでかい市立病院があるので、いろいろな薬品が混じってい
るのか手足の生えたへらぶなとか、水面に顔を出して流し目を飛ばす鯉などもたまにいる
らしいが(そういうことを言う変な爺さんが一人いるのよ)、お気に入りの場所である。
 ノビルの群生があるので今日酒の肴にする分だけ採って、あとはボーッとして夕方を迎
えた。ちゃんと真面目に野遊びをしないと、アウトドアライターとしてはネタ切れになる
なあと思いつつ、引き続きボーッとしていると牛蛙が突然足元で「ボーッ」と鳴いた。
 う〜ん、もうそんな季節になっているのかあ。
フィールドノート2004
きのこ免疫研究所