2014年12月30日(火)「 眠たい母さん 」
ここのところ、立て続けに知人友人のご母堂、ご尊父が亡くなっている。ので、と言えば親不孝だが母ももう90歳だ。しかも体調などもいいわけではない。そろそろかもしれない、という覚悟はいつもしている。
年が明けてからは来訪者も多かろうと、年内に母を施設に見舞う。母は椅子に座らせてもらっていたが眠っていた。時々薄目を開くが、朦朧としている。耳元で大声で「かあちゃん!」と叫ぶが、強い反応はない。限りなく眠いのだろう。
介護師の方と話をする。近頃はほんとうに眠っていることが多いそうである。食事もあまり進まないらしい。ほんの半年前までは、とても機嫌のいい朝などがあって笑ったり怒ったりすることもあったようだが、この年齢ともなると変化の幅がとても広いのだろう。
わたしの昔のレコードを聴かすと目をくりくりと動かして必ず反応したそうだ。
椅子に座って眠っていると体が次第に左に倒れてくる。もちろん自力で体をまっすぐ起こすことなどできない。というか体を起こしたいという意思も無さそうだ。
「お医者さんもおっしゃっていたのですが、もう無理に起こしてあげなくてもいいですよって。眠りたいだけ眠らせてあげた方がいいですよって。老衰というのはそういうことですよって」
介護師さんの言うことは正しいのだろ。寝たきりにして床ずれなどを起こさせるよりは、まだ椅子に座らせてもらっているほうがいいのかもしれない。
親不孝息子は考えた。母はまだ生きたいのだろうかと。もうずっと眠っていたいのではないだろうかと。
mk
俺は年がら年中睡眠不足である
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