2021年10月23日(土)「何卒&嗚呼」
職場の上司にあたる国家公務員の男性が「ご迷惑をおかけしますが何卒よろしくお願いいたします」という館内放送を行ったのだが、途中で一部聞き慣れない文言があったので、その原稿を盗み見てわたしはブッタマゲタ。「何卒」を「なにそつ」と読んだようなのだ。小学生や中学生ならいざ知らず、彼は勤務歴30年に近い、立派なしかも役職者だ。今までずっと「なにとぞ」を「なにそつ」で通してきたのだろうか。会話の中でも「なにとぞよろしく」ってつかうよなあ。
だとしたら、今後の彼の人生の為にも「王様、あなたは裸ですよ」と教えてあげた方がいいかなとは思ったのだが、世の中にひとりぐらい「なにそつよろしくお願いいたします」と言う奴がいてもいいような気になって、わたしは黙った。他人の人生なんてどうでもいいのだ、ウハ。
「嗚呼!」という漢字も最近は小説などでも誰も使わないが、わたしは「ああ!」より「アア!」より「Aha!」より感じが良く出ていて好きである。明治時代の文豪になった気分で時々使ったりもする。
「嗚呼」の意味を辞書で調べてみると(【嗚呼】 物事に感じ、喜びや悲しみに心を動かして発する声。ため息。「―忙しい」)とある。特に落胆して発した「ああ」は漢字の方がより深く心情を表現しているような気がする。
朝の08:00ちょっと前に娘からラインが届いた。そんな時間のラインなんて初めてだ。ただごとではない。
「コンビニの駐車場で他の車とぶつかって左側面をボコボコにしてしまいました。ごめんなさい、ほんとにごめんなさい」
ごめんなさいで済むなら警察は要らねえんだよバーロー! と言いたいところだったが、我慢した。
「相手に怪我はないのか?」
「無い、私も大丈夫、これから保険屋に電話するところ」
「損傷はひどいのか?」
「けっこうガッツリ」
わたしは娘から送られてきた写メをみて「嗚呼!けっこう毛だらけ」とつぶやいた。電源部やレイアウトを冬の間にさらにいじって、キャンパー風に仕上げていこうという心づもりが深い深い奈落の底に落ちていく気がした。経験からしてだいたい25万円ぐらいはかかるだろう。保険適用でその半分ぐらいか?
そもそも……、そこまで金をかけてドア交換や板金修理をしたものかどうか? 嗚呼、嗚呼、嗚呼、あ〜あ、ア〜ア、嗚呼〜。カラスか俺は!(笑)
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