「檸檬」なんて漢字、書けません
 

緑のうちは目立たない

結構ありそうだぞ!

141個もあった
2025年01月16日(木)「レモンの収穫」

 2年前に一度死にかけたレモンの木が復活した。幹にコガネムシの幼虫が入ったようだった。で、わたしは考えた。この状態は人間の女に例えると、おそらく来たるべき死を前にして、悲しみ、苦しみ、息も絶え絶えに泣いているのであろうと。なんで女なのかは分からないが、心優しき小林老人はそれに耐えられなかった。で「木のお医者さん」になることにしたのだった。小林老人はすぐに決心する性質なのだ。

 根元に2mm程の小さな穴を見つけたので、そこから針金をグイグイと挿入し、憎しみを込めて掻き回した。さらにそこから殺虫剤をドブドブと注入し、最後は蝋で穴をふさいだ。「殺虫剤なんか入れたら木の方も枯れるんじゃないの?」と妻は心配したが、わたしは木のお医者さんですからね、大丈夫。ちゃんとググった。

 一昨年は花を異常な数(300個ぐらい)付けたが1つも結実せず「いよいよ死ぬんだな、これは死ぬ前の狂い咲きなんだな」と思ったのだがなんとか持ちこたえて、去年の春を迎えた。そしてまた花を200個ほど付けた。今回もまた花は全部落ちるのか? と思っているとどんどんと葉の緑が甦り、背もさらに伸び始めたではないか! 小さな実がいくつかは落ちたようだったがその後は順調に大きくなっていった。妻は大喜びだった。わたしはドヤ顔で「わたしは失敗しないので」と言ってしまいましたネ。「ドクターXYZ」なのだ

 にしてもだ、141個のレモンどうしましょう? 酎ハイにしたって、絶対飽きますって! 
 
小林 倫博