2013年11月21日(木)「 科捜研の男 」

 土気という千葉の小さな町に越してきて6年目になるが、やっと最近いろいろなこと、事情がつかめてきた感じである。
「遅すぎだろ!」と言われるかも知れないが、仕事のある男なんて休日ぐらいにしかそこに居ないわけだしそうそう町なんぞの情報を積極的に求めて歩き回っているわけでもないのだ。
 とはいっても犬を飼ったせいで知りあいが増えて、入ってくる情報量が一挙に増えたのはタシカに確かだ。いいことも悪いことも、ウソもマコトも、マユツバもホラも(同じ?)、フィクションもノンフィクションも、品行方正話も生臭い浮気話などもまんべんなく耳に入ってくるからちょっとかしましい。かしましいけれども刺激にはなる。そして下世話なものほど楽しく脳細胞を刺激するのだなこれが。「ホラ話にはよく耳を傾けよ、さらば救われん」とマタイ伝にも書いてある。

 駅前交番の巡査が拳銃で自殺した話や、バブル期に一軒7〜8億円もしたチバリーヒルズの豪邸のほとんどが今や空き家になっていて町もゴーストタウン化しているなどという話は野次馬根性を刺激する。いつも行っているスーパーマーケット“センドウ”や駅前千葉興銀の強盗事件、ごくごく近くの通りでの傷害事件など結構数が多いのだ。どうしようもなく静かで退屈な老人ばかりの町だと思っていたので、わたしにとってはマジでオドロキの6年目なのである。
 そんな数々の事件の中でもっともびっくりしたのは「トンカツ屋強盗殺人・死体遺棄事件」であるよ。何がびっくりかというと、まずそのトンカツ屋がいつもよく行く店であることなのだ。¥650のランチは妻もわたしもお気に入りである。
 約10年前のある日、元従業員の男が後輩の青年店員を刺殺して金庫から金を奪い、さらに遺体をを山中に捨てるという事件が発生した。犯人に無期懲役の判決が下った新聞記事をネットで見たので本当の話だ。そんでもってさらにびっくりなのが、その山中ってのが「トモチン沼」のすぐ近くなのであった訳だったのであった。動転してるのだ。言葉遣いも変になってしまった訳なのだったのである。

 デイキャンプにもってこいの場所もあるので「今度行こうよ」となっていたのだが、知ってしまうと家の女どもは怖がって「絶対に行かない、近づかない」などと言うのである。であるから、わたしは科捜研の男なので真実を確かめ安全を立証せねばならないのである。10年前であってもルミノール反応が出るかも知れないのだ。出る訳はないが骨のひとつも残っているかもしれない。残っている訳もないがまあとにかくだ、場所を特定しなければ科捜研の実力が出せないのだ。レレレ!
 おそらく殺された若者の怨念がおんねんやろけど(関西弁風駄洒落ですネ)わたしにはつよ〜いお婆さん守護霊が付いているらしい(昔、占い師に言われた)ので大丈夫だ。話の途中だけど、守護霊も怨霊もみんな目に見えれば分りやすくていいと思うのだ。そうなるとみんな誰かを肩車しているわけで結構退屈しなくていいよなあ。
「あらら珍しか、おたくの守護さんはアルマジロさんでしたかあ〜、よかですねえ、私なんかインド象ですぜ、重くてネエ」なんて楽しいだろうに。

 やっと正式に「トモチン沼」が名称登録されて(地図参照:写真1)、世界遺産への道もこれからだというのに(?)怨霊などの風評被害にあってたまるものか! と義憤を感じながら一人で探検に行ってきた。
 途中崖崩れに遭遇して通り抜けできなかったのだけど、ひとことで言えば「怨念はおんねん、タヌキもおんねん、イタチもおんねん、なんでもおんねん、♪楽しいおんねん、♪愉快なおんねん(ロンドン?)」とひとことではとても言い表せないのだった。
 ズブズブズボズボズビズバーの湿地帯がほとんどで、テント泊などをすると一晩で納豆になるかもしれない。納豆は好きだが自分が納豆になるのはちょっと考えてからにしたいものだ。

 「科捜研の男」という今回のタイトルはぜんぜん合っていませんでしたネ。最近「科捜研の女」と「ドクターX」が好きなのでちょっとタイトルだけ真似をしてみただけである。「非科捜研の男」っていうふうに変えねばならないなあ。
 あ! 「非科捜研」ってイカソーメンみたいだ。う〜ん……今、腹が減っているのだ。




               




kk
「イカソーメンの男」へ続いていくのだろうか? 
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Google地図だぜ〜!

テント地によさそうだ

夜は来たくないなあ

探せば人骨ぐらいありそうだ

崖崩れで進めないのだった

水の色がちょっといやだ

手入れしてやろうかい?

2秒前にタヌキが横切りました

荒れています。迷子です。

いつのまにかトモチン沼
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