2011年9月16日(金)「 夷隅(いすみ)川を見に行く 」

 車に犬と娘とファルフォーク・アミューズ(カヌー)を載せて夷隅川を見に行く。栗山川が気に入ったものだから初心をつい忘れてしまっていた。決意したのかどうかももう忘れてしまったが「まずは千葉の川を漕ぎ尽くす」んだった。……かな?

 千葉に越してきた直後、スーパーカブで海際を鴨川まで見て回ったことがあったが、実にそれ以来、4年ぶりである。その時は真冬だったので海岸線に彩度が無くて「オー、行ったことないけど北欧の海みたいだなあ」と感じたものだ。

 九十九里ビーチライン(30号線)を南下するとまずは「白子町」。テニスコートが300面もある「テニス村」とかがあって、よく高校や大学のテニス部の合宿に使われる所だ。運転しながら看板類を目で追って数えたら“テニス”という文字が町を抜けるまでに1024個あった。その数までなんとなく“テンニス”なんて読めそうである。

 次に通り抜ける一ノ宮という町はサーフィンの町である。湘南に比べるとちょっと牛糞臭い感はあるが、左はビーチ、右は結構な数のサーフショップといったストリートが1Kmほど続く。牛糞臭いというのは間違いだった。そのストリートのほぼ真中あたりに乗馬クラブがあったので「馬糞臭い」が正しい。
娘が近頃はサーフィンにも興味がありそうなので、この辺にはしょっちゅう来ることになるかも知れない。イタリア料理店やらパステルカラー系壁色のオープンカフェが多いのでちょっとジジイには入り辛いが、な〜にその気になればイタリア人やサーファーになればいいことだ!

 千葉の川の河口なんて実はどこでも同じである。干満の影響で流れも行ったり来たりの繰り返しだ。流れ下るといったカヌースタイルは望めないのである。それに河口付近にはどこも一応人間の住む町が広がっているのだ。言い換えれば「町は河口にできる」のである。
夷隅川河口付近を見渡せる場所に移動した。太東崎灯台だ。ここは真冬でも黒潮の関係かとても暖かく、以前来た時も水仙がひとあし先に満開になっていた。
 太平洋が一望できて、犬も娘も感嘆のため息をもらした。戦時中の電波探知の壕跡がある。

 太東崎灯台から下界におりて5分も走ると夷隅川。パワーボートや水上スキーのクラブハウスがあり、ちょっとカヌーという雰囲気ではない。少し上流まで川沿いを見て回ると、ボート類が係留してあったりしてそれなりに水上スポーツが盛んなんだろうなあと想像できたが、いかんせんタンニン成分が多いのか水が茶色い。へらぶなでも釣った方が似合いそうだ。
「私はもういいかなって感じ」と娘が言い、わたしもさらに上流を目指そうという気がなくなってしまった。「夷隅(いすみ)」という名前から「蝦夷(えぞ)」をイメージしたのがまずかったのだろうか。

「そういうことだったの? 一文字同んじだけじゃないか、まったく!」と犬と娘が呆れた。
 まあ、たまにはドライブというのもいいではないか、ソラを海で遊ばせられたのだから。次は北を目指そう。亀山湖だって「早く来いよ」と言っているのだ。千葉のカヌーは北か山上であるかも知れない。




                




mk
夷隅の「夷」と蝦夷の「夷」は似ても異なるものだ
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太東埼(たいとうさき)灯台から周りを一望する

太平洋は本当にでかい。沖はシ−カヤックができそう

夷隅川の河口を広角で写した。河口なんて同じ?

「疲れた」を鹿児島弁で言うと「だれた、だれた」だ。

河口から1Kmぐらい。ボートが何隻も係留してある

タンニンを多く含んでいるのだろう。茶色の水だ。

太東崎の海水浴場はとてもきれい。ソラはウンコをした。

サーファーのネーチャンが連れてきていた犬。

太東崎漁港。こじんまりとした漁港です。釣りしたい。

男の価値は知っている快楽の量で決まる(村上龍)
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