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月明かり
 
2021年09月13日(月)「2泊3日の1日目」

 職場の上司“ネモッちゃん”と「渡り鳥の会」を結成して丸2年が経った。鶏の胸肉に含まれるイミダゾールジペプチドという成分を大いに摂取し、筋肉疲労や脳の疲労の原因になる活性酸素をとことん除去して、いつまでも真面目に元気に「馬鹿」をしようではないか! という趣旨で結成した会だ。ま、暴飲暴食の会な訳でもある。

 で、今回初めての2泊である。当初は芦ノ湖にカヌーで漕ぎ出して鱒を釣ろうと画策したのだが、なにせこのコロナ時世、自粛した。で、せめていつもの慣れ親しんだ場所で2泊しようとなった訳である。
 毎回釣りはするのだが余りにも釣れないので最近はもうどうでもよくなって置き竿専門だ。さらにそれでも結果が芳しくないので、近頃はやや興味を失いかけている有様なのだ。
 ならば、と提案したのが「漁」である。これならチャッチャッと準備して、その後ガバガバ飲んでガバガバ食って適当な所でまたまたチャッチャッと仕掛けを上げれば、川エビやらウナギやらカニやらがワンサワンサ簡単に獲れるはずなのである。
 今回用意した罠(得物?)は「四つ手網」×1、「網カゴ」×4、「投げ網」×3、「延縄(はえなわ)」×1(40m、針25本付き)。これだけあればきっと何か獲れるべ〜という皮算用だ。延縄を川を横切るように張りたかったのでわざわざカヌーまで持参した。プラス置き竿も4本ぶち込み。これを「横着漁」と呼ぶ。

 いつものように15:00には屋外宴会がスタート。「カルビ焼肉」「棒餃子」「馬刺し」「味噌さば」「鳥スキ」とすすんで、最後は「〇〇〇」「〇〇〇〇」……? つまり最後の方は何食ったか覚えていない状態という事。コロナで食べるのにも困ってる人たちの事を考えたらまことに不謹慎極まりないのだが、全部わたしの手料理だから贅沢と言えるものはほとんど無いのである。普段は本当に慎ましく、身の丈に合った食生活をしているのだ。ネモッちゃんなんて主食はキャベツの千切りだし。許されたし。


 朝まで待てずにちょっと持ち上げて網を覗くと、ボラの幼魚が何匹か入って月明かりにピカピカしていた。期待が一気に高まるというもの。そっとまた網を水中に戻した。延縄の方にウナギが5匹ぐらい獲れたら当然明日は蒲焼きである。栗山川はウナギが獲れることで有名らしい。ヒヒヒッ「漁」は楽しい! 漁火なんか焚いちゃうよ(笑)!
 小林 倫博