2014年03月18日(火)「 春一番 柏・手賀沼 道の駅 」

『 はるいちばん  かしわてがぬま  みちのえき 』

 今回のタイトルは、春野花水の一句からそのままいただいたものだ。実に味わい深いと思うのだがどうだろうか。
 春一番が吹き荒れる手賀沼の湖畔で、かつて愛を成就できなかった男女が20年ぶりに再会しているのである。手賀大橋のすぐ近くに今は道の駅ができてしまっていて、良き時代の静かな保養地の面影はない。しかし菜の花の匂いが辺り一面に漂い、二人はしばし時のラビリンス(迷宮)をさまよっているのだった。
「ミツバチだった頃に戻ったみたいだわ」と女は言い、男も「俺ももう一度スズメバチに戻ってみようかと思っているんだ」などと言うわけである。なるほどなあ、同じハチ同士でもやっぱり禁断の恋ってのがあったんだなあ。
 句の意味は、ほぼ直訳だがこうだ。
「愛に手遅れということは無いのだね、ふたりで集めたハチミツをここの道の駅で売って、残りの人生をぜひ一緒に生きていきたいものだよねえ」なんてところだろうか。焦燥の中で揺らぐ、中年男女の心情が痛いほどに感じ取れる一句なのである。
「ハチって何なんだよ、どこがほぼ直訳なんだよ」と大半の方はおっしゃるだろうが、難しいことは考えず、是非もう一度声に出して読んでみていただきたい。信じればトンボも蝶もカブトムシもフンコロガシも出てきます。 


 カミさんが柏市方面に用事があるというので今日はアッシー君を勤めることにした。暖かいし、暇だし、ドライブ日和だ。用事自体は午前中の11時ぐらいには終わるらしいので、Uターンしながらいくつかの「道の駅」に寄ってみることにした。結構「道の駅マニア」だったりする。午後からは春一番が吹き大荒れになる、という予報が出ていたが車だからどうということは無い。気分は遠足である。ついでに○○、おまけに○○と欲張りな計画を立てた。わたし的にはカヌーの候補地として手賀沼を一度見ておきたかった。

 それにしてもだ、国道16号というのはなんであんなに混むのだろう。我が家から柏市まで59Kmしかないのに、結局到着まで2時間45分もかかってしまった。タイムリミットのある用事だったので胃が痛んだ。道路を全て2階建てにして、2車線を一挙に4車線にしていただきたい。耐震構造のコンクリート製チューブユニットをつないでいけばできないことはなさそうだけどなあ。
 で、まず最初の目的は、柏市の道の駅でしか入手できないという「ねいも」なるものを見ることだ。テレビの「千葉県特産農作物特集」で知った。まあ里芋の親芋から出た茎の部分を籾殻の中で柔らかく育てたものらしい。酢の物にすると旨いと言っていたがこれまで一度も聞いたことがなかった。食い物のことで知らないまま死ぬのは死ぬほどくやしいのだ。
「道の駅」には「未知の益」がころがっている気がして興味が尽きない。あ、これはダジャレですね。

 さらに、ん? 待てよ。今日はいろいろたくさんあるからなあ。こうしてひとつずつ書いていっても結局、まとまらないような気がしてきた。ダジャレのストックもそうたくさんあるわけではない。よし、方針を変えることにしよう。フォトメモ風にした方が良さそうだ。ただでさえ文章が長いとか、行変えが少なくて文字部分が真っ黒けっけで、読む気が削がれるなんて言われているのである。



「アキヒメ」という種類。それにしてもカミさん、道の駅より先に隣のイチゴ屋に飛び込んで試食だ。

売場はだいたいどこも同じ。九州産のソラマメが置いてあったりする。地元民用のスーパーでもある。

個人情報が盛んに云々言われているが、顔を見させてもらうと味が分かるような気になるのも確かだ。

若い人には分からないだろうが、荒木一郎さんはこんな所でホウレン草を作っておられたとですなあ。

大寒桜だろうとは思うが、春一番に吹かれながら桜を愛でるのは申し訳ないぐらい幸せ気分だ。

手賀沼に住み着いた白鳥。だらしない夫婦だと言うなかれ。夫婦には夫婦の事情と言うものがある。

カヌークラブがあるが、水はお世辞にもキレイとはいえない。それに回りはアヒルボートがいっぱい。

隣の印旛沼とつながる新川。猛烈な春一番でこんな日にカヌーをだしたら…想像だけで吐気

「ねいも」は結局道の駅 しょうなん」には無くて、帰路「道の駅 八千代」で見つけた。
オマケ

「道の駅 しょうなん」の中華ランチ。何か一味足りない。それが何かでと妻と1時間話す。

これも「道の駅 しょうなん」のイチゴソフトクリーム。この季節日本中にある定番美味だな。

写真を撮っていたら清掃の人に「造花だよ」と言われた。「わかってるよ」と嘘をついたネ。

『 砂あらし  桜(はな)を泣かせる  時のつぶつぶ 』

 これも春野花水の一句である。解説するとですね、これもまた味わい深くて黒蟻と白蟻とアリジゴクの三角関係的悲恋話でね……アレ? オイどこ行くの?  聞けっちゅうのに。
 
 
※春野花水(ハルノ カスイ) 1954〜、千葉在住の俳人、春の鼻水と読んでしまって殴られたやつがたくさんいるらしいです。



                  






mk
車で行っても“遠足”とは、これいかに! 
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