勘違いで思い出したが「どんぶり勘定」って言葉ありますね。あの「どんぶり」って何のことだか皆さんはご存知でしたか? いやはやお恥ずかしい限りではありますが、わたしは60年間勘違いしておりました。勘違いじゃなくてこれは無知でしたというべきだ。ムチで叩かれても仕方がない。
「どんぶり」は江戸時代の大工さんの前掛けのような作業着のことだったらしいのだ。大きなポケットのようなものになっていて、彼らはそこにその日の日当賃金を放り込んでいたらしい。で飯食ったり酒飲んだりしたあと、そこから適当な額の銭を大雑把につかんで出して勘定を済ませたという訳。その作業着の「どんぶり」も漢字で書くと「丼」だというからまぎらわしいのだ。
意味的には近いが、お椀の丼に銭を入れて「まあこんなもんでしょ」なんていうふうに支払いをしていたのかと思っていたわたしは、もうもうもう偉そうに作文などしている場合じゃないのかもしれない。
調べてみると他にもいっぱいあるのだ。無知の山積みになってしまった。恥の山積み暴露大会でもある。
「灯台下暗し(とうだいもとくらし)」の「灯台」は燭台のことであって岬にある灯台ではないのだ。英語では…
「The darkest place is under the candlestick」と言うんだものなあ。意味は近いけど。もっとも我が妻は「灯台下暮らし」だと思っていたらしく「厳しい生活」の意味にとっていた。けっこういいやつなんだ。映画「喜びも悲しみも幾年月」の「灯台守」のイメージがあるのだろう。フォローしてどうする。
「二束三文」なんてのもあったぞ。「つまらないもの」のような意味で使われがちだが本来は「2足で3文しかしない」、つまり「とても安くて良いもの、お買い得品!」ということらしい。ウーム、人生これ勉強であるなあ。