2014年11月26日(水)「 リバイブノート 」

「デスノート」はご存知だろうと思う。そのノート(notebookネ)に名前を書き込まれた人は必ず死ぬ、というあれだ。ま、劇画的ファンタジーなのだけれども、もしこれが本当にあったらこれほど恐いものはない。が、持つ側、書き込む側の立場だったら、使う使わないは別にしてちょっと魅力的ではある。
 とは言っても、生まれてこのかた他人の死を望むようなことなど一度も無かった。まあホワワンだしスカポンだし、おまけにオロロンなので“独り幸せ者”だったとも言える。
 が、それでもと言うか遂にというか、ここ2年ほどの間に、二人の人間の死を本気で望むという尋常ならぬ精神状態を経験した。南無阿弥アーメン神仏だったのだ。
 理由は長くなるので書かないが、わたしにぜったい非はない(と思う)。一方的に噛みつかれ絡まれて陥れられかけた。
 結果「考えてはいけないんだろうけど、あの野郎ほんとうに車にでも轢かれて死ねばいいのに…」と思ったわけである。あえて手を汚すことも考えたが妻子と犬どものことを考えて躊躇した。丑三つ時に藁人形に釘は打たなかったが、名札を作って柳葉包丁でグサグサ刺したりはした。嘘だと思うだろうが、まあ嘘だが、近いことはした。
 で結果どうなったか、聞いて驚け〜! 
 現在、ひとりは癌が転移しまくって瀕死のレベル4状態。そしてもうひとりはなんと今月中旬に本当に死んでしまったらしいのである。それも死因は未だ謎なのだという。
 フフフ、何を言いたいのかわかるよねえ、誰が考えたっておかしいでしょう? つまりはだ、わたしにはそういう力が有るってことなのよ、もう間違い無いでしょうって、フフフ。

 がしかしだ、前回の「いけない考えバイブル」でも述べた通り、わたしは現世で人間としてもっともっと成長しておかねばならないので、持てるその怪しい力を今度こそいいことの為に使うことをここに勝手に宣言するものである。
 つまりだ、このまま葬り去るには惜しい人たちをリストアップして「リバイブノート」なるものを作ることにしたのだ。“REVIVE”、つまり蘇(よみがえり)である。このノートに書かれた人は必ずや蘇るわけなのだ。言っておくが茶化しているつもりはない。ゾンビダンスを連想してはならない。蘇りの形はさまざまなのだ。
 今月になって高倉健さんや菅原文太さんが亡くなってしまい悲しい気分になっているのは事実。そんなこともあって、年代毎の訃報をまとめたWebサイトをみていたら、ほとんど忘れてしまっている人の方が圧倒的に多いのに愕然としてしまったのである。
「忘れないでね」と言われて「おう、忘れるもんか!」と答えたくせに、生きてるわたしたちはまったくもって薄情者なのだ。だからどんな形ででもいいから、自分が好きだった人々のリストを作っておいて、時々ノートを覗きたいと思ったのである。思い出してあげることが一番の供養だとよく言うじゃないですか。

『リバイブノート』
 ※あくまでリストで保証はありません ※基本は没後10年までが蘇生限度です ※親族縁者を書き込むのはタブーです

名前 没年月日 享年 備考 名前 没年月日 享年 備考
菅原 文太 2014.11.28 81 次はこんな人生もいいなあ 大原 麗子 2009.08.03 62 会いたかった人No1でした
高倉 健 2014.11.10 83 歳とる事の意義を教わった 忌野清志郎 2009.05.02 58 沖縄から担いで帰ってきた
米倉斉加年 2014.08.26 80 俺的には画家として尊敬 飯島  愛 2008.12.24 36 いい人だけにショックだった
三瓶 明雄 2014.06.06 83 鉄腕ダッシュ村の農業達人 筑紫 哲也 2008.11.07 73 理想の大人の男だったなあ
蟹江 敬三 2014.03.30 69 これから真価が出たはず 坂井 泉水 2007.05.27 40 ZARDの音楽が永遠になった
大滝詠一 2013.12.30 65 自宅スタジオに憧れました 神部 和夫 2007.03.21 59 イルカのご主人 ユイで世話に
夏八木 勲 2013.05.11 73 ザ役者さんって感じでいい 甲斐智恵美 2006.07.10 43 不採用だったが曲を書いた
三國連太郎 2013.04.14 90 エキストラで共演したことあり 高田  渡 2005.04.16 56 フォ-ライフで一緒 孤高の詩人
坂口 良子 2013.03.27 57 フォーライフレコードで一緒だった 田中 邦衛 存命中 82 (予約者)加山雄三を超えたね
森  光子 2012.11.10 92 200歳まで生きそうだった 常田富士夫 存命中 77 (予約者)友達になりたかった
大滝 秀治 2012.10.02 87 死んだ気がしないのはなぜ 松原 みき 2004.10.07 44 (特待生)本当に愛していた
地井 武男  2012.06.29 70 泣いた泣いた いかりや長介 2004.03.20 72 (特待生)すごい才能だった
三崎千恵子 2012.02.13 90 ご存知寅さんのオバチャン 伊丹 十三 1997.12.20 64 (特待生)この人は本物の男
H .ヒューストン 2012.02.11 48 ホイットニー・ヒューストンさんネ 逸見 政孝 1993.12.25 48 (特待生)生きてれば国を動
田中 好子 2011.04.21 55 女性の早死には辛い 笠  智衆 1993.03.16 88 (特待生)父を連想させるのよ
立松 和平 2010.02.08 62 川は流れていくんだねえ… 志村  喬 1982.02.11 76 (特待生)こんなジジイを目指す


 いやはや大変。30人に絞り込む予定だったところが、2名オーバーしてしまった。没後10年以上経った「特待生」やそろそろの「予約者」までいるものなあ。
 リストアップしている途中で夏目雅子のポスターがベロンとはがれたり、向田邦子の本が本棚からポロッと落ちたり、知らず知らずジム・クローチのメロディを口ずさんでしまっている自分がいたりしたのは何だったんだろうか。あたしもリストに入れてよ〜、というアピールだったのだろうか。わたしにはやっぱり何か憑いているのだろうか。
 逆に「もうそっちの世界はこりごり、結構でございますから…」と断りを入れてくる人もいるはずだ。そういう人ををリバイブノートに書き込んでしまうと、つまりそういう人たちにとってはデスノートに書かれるのと同じことなのだろうかなあ。
 そうかあ…90歳以上とか、自殺者とかは省いた方が良かったかもしれんなあ。ご参考までに。


※注意事項
 このリバイブノート…人によってかなり個性が出ますナ。面白いからと言って、仲間内で安易に突き合わせたりすると「俺は○○光子は要らねえなあ」とか「何言ってんのよ〇〇茂の方こそボツでしょうよ」なんてことになって、最後は「要らない人ベストテン」みたいなのが出来るので気を付けないといけません。化けて出てこられても、当方はまったくシランケン・シュタイン。






                  






mk

菅原 健とか高倉文太って名前の人は絶対いますね
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