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俺は義理堅い犬なのだ
 

芋寒天だ

俺たちのお礼

剥くとこんなもんだ

この鍋はすごい
2019年04月27日(金)「俺の恩返し」

 小雨の中を父さんを連れて散歩に出かけた。今日の俺たちのオヤツはササミの茹でたやつが少々と、芋寒天だ。80%ぐらい水ですぐにまた腹が減るけど、俺のダイエット目的だから、まあそれでいいのである。上の寒天の写真は父さんが昨夜作った全体の量であって、これを一回の散歩で全部食べる訳ではない。腹いっぱい食いたいけど、こんだけ食ったらかえって太るって、ハハハ。
 
 オヤツを食べる場所はだいたい決まっていて、今日はラブ君(ビーグル犬の友達)家の上の橋のところだった。ここからどう回って帰るかは父さんの気分なのだが、下り坂を行くということは……距離があるからなあ、二日酔いじゃないということだ。面倒臭えが付き合ってやるべえ。
 歩いている途中で昨夜の父さんと母さんの会話を思い出した。
「今日、よっぽどタケノコを買おうかと思ったわよ!」
「ダメダメ、土気に越してきてからタケノコと梅は買ったことが無いってみんなに言ってるんだから」
「変なこだわり! もう結構安くなってるんだからいいでしょう……」
「値段のことを言ってるんじゃないよ」
 とまあそんなこと。

 俺の嗅覚は人間の一億倍だぜ。孟宗竹の林の横で丁度手ごろな大きさのやつを見つけたさ。で、言ったね。
「これ掘れワンワン!」
 父さんは嬉しそうに「気が利くじゃねえか」とか言いながらトゥーキック一発よ。リュックに入らないからって頭に乗っけて帰ってきたんだけど、俺は結構恥ずかしかった。まあ寒天のお礼だ。オレのオレイだ。犬がダジャレを言うようになったらお終いだな。

「このル・クルーゼっていう鍋で茹でるとな、米ぬかとか入れんでもアクが取れるんだぜえ」
 犬の俺にはどうでもいいこった。タケノコ御飯をちょびっとだけ食わしてくれねえかなあ……。(ソラ)