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あとは釣るだけだ

¥100のジャンク竿

回転乾燥機も自作だ

ヴィンテージのリールシート

象牙風な白さ

渋いのである
 
2021年03月11日(日)「折れない釣竿」

 youtubeで「NORA」さんという方の動画がおもしろい。3mに満たない、2馬力エンジン付きの小舟で無人島や川の中州、猫の額ほどの岩場などに上陸してキャンプや釣りをして遊んでいるのだが、これが非常に臨場感があって飽きないのである。人物がまたいい。
 NORAさんが使っている釣竿が「鱒レンジャー」という120cmほどのソリッドのグラスファイバー竿で、細いくせにまず折れない。そんな小型の竿で1mはあろうかという赤目を上げてしまったりする訳です。痺れるのです。
 もっとも場所が四万十川とか、その近くの黒尊川辺りだと思われるので、だからこそ川で40cm位の黒鯛が釣れる訳で、グラスソリッドの竿を使えば誰でも何処でもお魚さんがガンガン釣れるという訳ではない。ま、それは十分分かっているんですけどね(笑)。

 多少重くても「折れない竿」というのは釣り人にとっては御守なのである。栗山川で45cmの黒鯛を釣った時に、水際で竿が折れて、わたしは思わず海に飛び込んで魚をランディングした。釣ったと言うより抱き獲った感覚だった。ヒヤヒヤ感は楽しかったが、ズブ濡れであまり気持ちのいいものではなかった。
 で、突然ですが、グラスファイバーのソリッド竿を作ることにした。「鱒レンジャー」だって¥3800程度のものだから買えば済むのだが、ちょうどリサイクルショップで¥100で手に入れたソリッド竿が有ったのでそれをベースにリメイクすることにしたのだ。ガイドがビニールテープで止めてあるような超ジャンク品だったが、腰と粘りは紛れもなくグラスソリッドだった。それに真っ白のグラスファイバーは結構珍しい。
 25年位前、フライロッド作りに血道を上げていた時期があったので(10本位作った)、回転乾燥機(これも自作だけど)などはそろっている。リールシートやフェルールなどは新品を調達したが、途中で気が変りオリジナルを活かしてそのまま使うことにした。真鍮製のものは現在では逆にかっこいい。ハンドルはブナの木、一皮剥いたロッド自体はまるで象牙のように真白だ。クリアのウレタンで塗装。スレッドは赤、別に日の丸をイメージした訳ではない(笑)。デザイン的にちょっと派手さが欲しかったのだ。
 主に、カヌーフィッシングで使うつもりなので携帯に便利な2本継ぎ。全長は1m50cm、船上での取り回しとそこそこの飛距離を考えた長さだ。
 ついにオリジナルの「俺の折れない釣竿」の完成である。


 四万十川に行く予定は……まだ無い。ダメじゃん!

※YOUTUBEで「NORA」で検索すれば、その魅力的なチャンネルはすぐにご覧いただけます

 小林 倫博