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Fieldnote 2017 僕は泣いちっち、機をみてビンビンビン〜♪

パックリとはこのこと

けっこう美味い

今年は肌が綺麗だ

ザルは隣へ、箱は姉の家に

そろそろ水筒を作りますよ
2017年08月17日(木)「機を見てビンビン」

 こんなに天気の悪いお盆は初めてである。低温多湿のいわゆる冷夏だ。秋の野菜不足・価格の高騰が目に見えるようだ。
 蝶よ花よ(大袈裟?)と育ててきたスイカ(姫まくら)が、帰宅してみると2個とも網の中で破裂していた。隣のたこ焼き屋の息子がエアガンで撃ったのかと思ったが違うようだ。おまけに裂け目に無数の蟻ンコがたかっている。すでに中まで侵攻しているようにも見えた。
「おんどりゃー、皆殺しにしたるワー!」
 思わずガスバーナーを手にしたが、蟻共は殺せても焼きスイカになったんじゃマズイ。シャキシャキッとしたやつを一口でも食べたい。バーナーは止め。

 落ち着いて考えてみると、蟻がたかるということはすでに甘く熟しているという証拠でもあり、さらに割れたのも「腐る前に早く採りなさい」という農業の神様のサインなのかもしれない……という気持ちになった。わたしは大変いい性格なのだ。
 ということで取り急ぎ収穫。“機をみて敏”というやつやね(かな?)。
 着替えなんかそっちのけ、スーツ姿のまま先ずは庭の水道で蟻ンコを残らず流し去った。どうやら中は大丈夫なようだ。水気も切らず一気に台所へ運び、生板の上で包丁をそっと押し当てて深呼吸に合わせてグイと力を入れた。パカッと2つに開く。オー真っ赤な果肉。種だってすでに真っ黒だ。興奮を抑えきれず、冷えてもいないのにガブリとかじってみる。なんじゃこりゃー、甘〜い! 旨〜い!
 幸せに向けて突き進む精神のスピード感がたまらない。“機を見てビンビン”とはこのことだ。

「結実直後の成長期には十分な水分が必要ですが、完熟期に水分が多すぎると実がひび割れる事があります」
 農業の技術本「失敗しない農民(文明社)」のスイカの項にちゃんと破裂の理由が明記してあった。「まだもうちょい大きくなるかも知れね」などと欲を出したのがいけなかったのだ。来年はキッチリ真剣に水分管理をしてやろう。
 実ものに長雨は大敵なのがよく分かった。ミニトマトも熟したやつはほとんど破裂してしまっていた。もちろん捨てたりはしない、トマトピューレにする。

 午後から少し晴れ間が出たので、思いきって葡萄も収穫することにした。初採りである。日光がよく当たる部分の房はとっくに熟している、日々試食済み。葡萄は雨でも破裂はしないが腐ってボタボタ落ちるのだ。この好機を逃してはなるまい。敏々!
 お隣さん用と姉貴のところ用に綺麗なやつを約20房ほど採って、すぐに届けた。間引いたりしていないので実は小さいが結構甘くて旨いマスカットである。
 喜ばれたり驚かれたり。ご近所付き合いの笑顔のネタになった。これもまた別の意味での「機」ではあろうかと気配り・目配り・心配りを敏々とドヤ顔で実行する。わたしだってやる時はやるのだ。
 今日採ったのが全体の5分の1ぐらい。残りはワインにするつもりだが、ワイン作りは重労働なので“気乗り”も関係してくるから敏々と行くかどうかは微妙なところ。機をみて気もみて敏敏敏……歌詞じゃないんだから。


 あ、馬鹿ヒラメキ!
「機をみてビンビン」が「毛をみてビンビン」だったら、いやらしくて超おかしくないですか? 男だけかね?
 ダメだダメだ、前回の「一字違い」をまだ引きずっている。