カマスの一夜干しの写真が無い

難民キャンプ?

海老と子持ちシシャモ

マグロの頬肉
 
2023年03月13日(月)「貝(甲斐)無し浜焼き」

 まだはっきりした訳ではないが、ネモっちゃんを中心に、努力に努力を重ねて死守してきた職場を、どうやらわたし達は失いそうである。国立病院に出向している立場であり、このご時世だから安い入札をしてきた同業者にとって替られるのは仕方がないのだ。「甲斐なし」とはまさにこのことである。
「なんか今日はヤケ酒になりそうだな」
「ヤケ酒にしましょうよ、ヤケ酒に!」
 ヤケクソである、火事場の便所(焼け糞)だ。なんだか恐ろしいW渡り鳥の会”になりそうな気配。

 天気予報は冷雨&強風、ならば火を2つおこそうと言う事になり、締め料理(つまみ?)は浜焼きにすることにした。強風が一番やばいので写真のように東屋を利用してキャンプ地を設営、雨もある程度はしのげる。ま、こういう人工物に頼りだすと、人間はどんどん弱体化していくが、ヤケクソの会でもあるので、時にはとことん堕ちてゆくのも「有り」なのである。

「努力の甲斐がない」にひっかけた訳ではないが、一生懸命探したが「貝」が無かった。浜焼きといえば「ハマグリ」でしょう、と思ったが無かった。千葉の名産「ホンビノス」でもいいや、と思ったがそれも無かった。今時ホタテは直径5センチにも満たず、アサリもシジミ的に小さかった。ならば、と真鯛を探しに走ったがそれも無い。一体全体どこまでついていないのか、ヤケノヤンパチ、カンパチも無い。

 準備したバターと醤油は出番が無くて泣いていたが、それでも赤海老は香高き絶品、子持ちシシャモは安定の幸せ、マグロの頬肉は驚きの柔らかさで、カマスの一夜干しは涙が出るほどの懐かしさだった。
 しかし、ただの酔っぱらいの会だから、何かのはずみで超くだらないことにはまってしまうのが常だ。
「甲斐がない、まったく貝がない!ああ甲斐がない、貝がない!」を節まで付けて何度も互いに言い合った。バカだ。

 14:30から飲み始めて、20:30ぐらいに寝てしまったせいで01:00には目が覚めてしまい、それ以降は眠れず、暴風の音を聞きながら夜明けまでの時間が長くて辛かった。
 これから先の人生に「生き甲斐」を持てるのだろうかと、ふと考えたりした。「活き貝」ってのももちろん考えた。
 小林 倫博