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釣り禁止の港が増えてきた

釣れそうな雰囲気

果敢に攻める

カサゴ?

栗山川は鴨だらけ

宴の跡
 
2021年11月16日(火)「1本毛の禿げちゃびん」

 頑張って今月2度目の「渡り鳥の会」。銚子外港へ向かう。「釣り人はいい思いをした場所に必ず戻る」と言われるが、サバを釣ってオリーブオイルで素揚げにした味を、ネモッちゃんがどうしても忘れられないらしいのだ。ま、確かに美味かった。
 ところがだ、銚子外港に到着してずっこけた。浚渫工事をやっているではないか。港も時と共に押し寄せる砂で浅くなるのだ。おそらく、大型の船舶を受け入れる必要性が生じ、水深を深くする作業をしているということなのだろう。海水もかなり濁ってしまっている。一人も釣り人が居ない筈である。既に数隻のタグボートが着岸しており、すっかり工事現場化しているではないか。いい釣り場だったのだが残念……。

 風裏を探して少し歩き、なんとか釣りの出来そうな別の場所を発見。堤防横にテトラの残骸やコンクリートの塊がかなりの量入れてあって天然の地磯のようになっている。根掛かり必須の場所だが、いわゆるロックフィッシュ狙いでやってみることにした。仕掛けなら山ほど有る。
 今回も餌用にシーフードミックスを持ってきた。サバの短冊もイソメもコマセも何でも準備してある。用意周到ともいえるが、まあ節操が無いともいえる(笑)。いいのだいいのだ「渡り鳥の会」は釣りの会ではないので節操など必要ないのである。

 ネモッちゃんの第1投目、2分でチビカサゴがかかった。思った通りの根魚だ。二人とも俄然やる気になる。久しぶりの生命の息吹である。ひとり2本ずつ竿を出して、1本はぶっこみ、もう1本は探りながらの釣り。各々ひらめきを信じてアサリを付けたり、イカの切り身をちょん掛けにしたり、海老のむき身を贅沢付けにしたりと工夫してみたが2匹目は遂に上がらなかった。
 シーフードミックスは焼いてつまみで食った方が良かったかも……と思った途端に気持ちが釣りから離れ、心の中に寒風が吹き、魂は横芝光町栗山川(野営地)に飛んでしまった。そう「渡り鳥の会」は「飲み助」の会なのである。
 日没が早いので車を飛ばしに飛ばす(違反だよ)。キャンプの準備に闇夜は辛い。雨の心配が無かったのがせめてもの救い。自立タープは張らず、今回の「小料理屋・みいちゃん」は露店とあいなった。めでたし目出度し(?)。
 今回のメニューは普通(笑)。普通というのは焼き物中心スタイルのこと。棒餃子うまし。


 魚が釣れなかった事を「ボウズに終った」とか「ボウズを食らった」とか言うが、坊主(お坊さん)ではなくて禿げ頭に由来している。「毛が無い」「魚っ気が無かった」という事だろう。
 わたしは1匹も釣れなかったから完全な「禿げちゃびん」だが、ネモッちゃんは1匹釣れたからなあ、まあ「1本毛の禿げちゃびん」といったところだ。なんだかそっちの方が恥ずかしいような気がしないでもない。潔くないよなあ一匹なんて。ま、負け惜しみだ。
 3匹釣れてればなあ「オバケのQ太郎でした」とか言えて、もっと可笑しかったのになあ。あん? 3匹釣れてりゃあボウズじゃないね。


 小林 倫博