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何でも釣れればいい、という訳ではないのだ
 

今回はこんだけ食う

いっぱい飲む

揚げ油で暖を取った

やっと夜明けだ

キビレですネ

セイゴですネ

なに蟹でしょう?

フグが似合うお爺さん
2019年10月14〜15「飯岡漁港にて」

 今月の「釣り会」は先日ロケハンした飯岡漁港である。天気予報が雨なので、足場がいい方が安心だ。台風の後なので予測がつかないが、何か有れば現場で臨機応変に対応すればいい。

 いつもの通り横芝光町の栗山川河畔でキャンプ、酒池肉林である。今回のトピックスフード(?)はエビ団子の串揚げ。鳥肉、豚カツにやや飽きた舌に、適度な刺激を与えんと工夫した。
 ネモッちゃん狂喜乱舞、驚きの余りシャックリが止まらなくなり、異常に二酸化炭素を放出したせいか数十ヵ所も蚊に刺されて撃沈。わたしには不思議なことに蚊が寄り付かない。臭いのだろうか?
 それにしても止まない雨と寒さには参った。
 通販で買ったオンヨネのレインウエアが午前中に届いて滑り込みセーフ、ラッキーだった。それをネモッちゃんに着させて、わたしは古い方のオンヨネを着た。ま、ズボンが長すぎておニューの方をわたしがはけなかっただけだ。オソロ(お揃い)だぜ、気持ち悪い(笑)。

 翌日、夜明けと共に釣り場へ移動、40分。飯岡漁港は平日とあって釣り人は殆どおらず貸切状態。
 早々にネモッちゃんに「キビレ」が来た。その後すぐさま「セイゴ」が今度はダブルできた。ネモッちゃん、笑いが止まらない。少しだけ間をあけてまたもやセイゴ、ぐんとサイズアップだ。どうやら今日はネモッちゃんデーらしい。


 そこでわたしは考えましたネ。
「今日は数で勝負してはいけない。美味しい味噌汁を作ろう。その具を釣ろう。ノリノリの奴には絶対かなわないのだ」と。
 で、置き竿にして「蟹」を狙うことにした。素晴らしい着眼点、蟹はいい出汁が出るのだ。殻には体を暖める成分も入っている。昨夜のエビ団子にも蟹殻粉を少量入れた。中華でもそうする。
 すると図星、狙った通りであった。15分ほど漬けて(?)上げてみると元気な奴が付いているではないか! あっと言う間に、トータル3匹ゲットした。
 次に港湾の夜釣りでよく釣れる「アナゴ」をゲットすることにした。数匹のイソメを房掛けにして暗い堤防直下に20分も沈めておけば、鼻のいいアナゴは嗅ぎ付ける筈である。頭と内臓を取ってぶつ切りにしても上品な白身の味が十分に堪能できる。
 またもやドンピシャであった。アナゴは数は要らない、1匹でいいのだ。
 次に浮き仕掛けに変えた。狙いは「河豚(フグ)」である。内臓さえ傷付けなければ、背肉部分は素人でも調理できる。河豚は歯が鋭いので針をセイゴ針の太いのに変え、餌もオキアミ団子にした。こちらもやはり置き竿、寄せる為にアミ粉を1kgぶちまけてやった。贅沢だ。狙いが外れてクロダイが来ても嬉しいが、味噌汁のことを考えるとやっぱ河豚のほうがいい。
 などと考えていたら本当に河豚が来た。やってみるもんだぜ。


 帰りの車中、まだ笑いの止まらないネモッちゃんがわたしを慰めるように言うのだった。
「さすが小林さん、なんでも釣れるんですねえ、すごいわ小林さんは、ワハハハ」
 わたしは愚の音も出ない。そうなのだ蟹もアナゴも河豚も、わたしが釣ったのではない。竿を上げてみたら付いていたのである。
 だから……後半の話はぜんぶ法螺である。ホラ吹きコバちゃん。
 あ! 法螺貝も釣れたことにすればよかったスね!