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なかなかの良き日
 

スキヤキだ〜

鳥胸肉800gだ〜

ステキ焼きだ〜

鯵だ〜

もう何も無いのだ〜

日本の夜明けだ〜

一投目だ〜

三投目だ〜

イシモチだ〜

食うのだ〜
2020年05月13日(水)〜14日(木)「微笑む恵比寿さん」

 2か月振りの「渡り鳥の会」。先月は嵐で中止になったので、メニューも今回に持ち越し。ズバリ「鶏すき焼き」である。日本各地ですき焼きの具がずいぶん違う様だが、まあその辺は譲りあいの精神で。ネモッちゃんは北海道出身だが、北海道ではジャガイモを入れるそうだ。太りそうだ、がいかなる味か興味はある。妻が「トマトを入れると美味しいのよ」と教えてくれたので初めてやってみた。ホンノリ酸味があって気分が変わる。なかなかいいです。
 今回のもう一つの目玉が「炭火をおこして魚を焼こう」と言うもの。ちょうど炭火用のコンロが出てきたので持参した。実はこのコンロ、30年前に桐生の梅田川の河原で拾ったものである。ステンレス製の素晴らしく機能的なやつで、広げるのも畳むのもワンタッチだ。「National」のロゴ入り。ナショナルですよ、ナショナル。パナソニックじゃないのですよ! ♪ラジオ、テレビ、みんなのナショナル〜♪ 鯵を焼いて自由気分を仕上げた。
 火があると男は嬉しい。ネモッちゃんがず〜っと、枯れ葉や草を拾ってくべている。ある程度年齢を重ねた男が黙々と火を弄る絵はいいものだ。

 ウグイスの鳴き声で目を覚ます。直前に、何かの夢を見ていたのだが思い出せずにいた。海に向かう途中もずっと考えていたがやっぱり思い出せずにいた。
 海に着いてしまうと、そんなことはもうどうでもよくなって釣り支度である。潮は小潮、満潮から引き始めの2時間ぐらいが勝負である。釣れるか釣れないかは、魚が居るか居ないかではなくて、食い気が有るか無いかである。この機を逃すと「ボウズ」である。
 1投目からガツンと来た。至福の時だ。少し離れた所で釣っているネモッちゃんによ〜く聞こえるように「来た来た〜!」と大声で叫ぶ。知らんぷりをしているが心中穏やかではないはずだ。
 2投目もガツンと来た。「またまた来た来た〜!」わたしは容赦はしないのだ。

 イシモチという魚は群れで回遊するので釣れ始めるとドドッと釣れる。「よっしゃ〜!!!」ネモッちゃんにも来たようだ。最初の2〜3匹はリリースしていたのだが、サイズがいいので持ち帰ることにした。
 2時間ほどで2人合わせて15匹になった。犬猫にも十分回る数である。なんなら、姉貴の所へも裾分けしよう。

「こういう日が有るから釣りは止められないっすねえ」ネモッちゃん大満足の様子。
 不意に思い出した。わたしがウグイスの声で目覚める寸前に見ていた夢だ。真っ青な空にドカンと大きな雲が座っている。その雲の形が何かに似ているなあ、と思っていたまさにその時に目覚めたのだった。
 その雲は「恵比寿さん」の形をしていたのである。そう、七福神の一人、釣竿片手に鯛を抱えている、あの釣りの神様の恵比寿さんだ。その恵比寿さんがわたしに微笑みかけてくれたのであった。

「今日の爆釣は恵比寿さんの微笑みのおがって訳よなあ」
 わたしは得意げに言った。
「作ってるでしょう? バレバレですよ。 もうブログネタ考えてるんですかい? それに恵比寿さんっていつも笑ってるじゃないですか?」
「な・る・へ・そ…………」

 おっしゃる通り、作りましたです。笑ってない恵比寿さんって見たことないワ。詰めが甘うござんした。
小林 倫博