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2020年01月21日(火)「GRレンズはすごいのだ」

 “お散歩カメラ”としてパナソニックのDMC-TZ20というのをかれこれ6年も使っていたのだが、最近レンズ系のシステムエラーが出るようになってしまった。おまけに撮像素子にゴミが付いてしまったのか、もしくはカビが生えたのかズームすると記録画像の方にもグレーのシミがハッキリ写り込むのだ。プロではないしメモ写真程度のものなのでシミは別に有っても構わないが、肝心な時にダウンして使えない状況を想像すると、もう恐くて持ち歩けなくなった。
 散歩の途中で珍しい鳥などに出会うこともあるので高倍率ズーム(TZ20は光学16倍)のデジカメはわたしにとって必需品なのだが、新品購入するとなるといいものはそれなりに値が張るし、大きさや懐具合との折り合いもあるのでずっと決められない状態だったのだ。
 かれこれ2ヵ月程経って、まあ天の邪鬼な性格も勿論あるが、迷っている自分に辟易とし始めた時、デジカメの名機特集で目にした「単焦点レンズ」という言葉が妙に新鮮に思えた。半ばヤケクソ気味に真逆の物に気持が走る性格は生まれつきである。

 リコーのGRレンズは泣く子も黙る(?)銘玉と言われている。フィルムカメラの時代からデジタルカメラになった現在までGRシリーズのカメラはずっと同じ「単焦点28mm」のレンズで押し通しているのだ。新型が出る度に時代に添ってスペックは上がっていくけれど、レンズだけは同じ玉だ。ほとんど1年で製造中止・販売終了になるデジカメの世界で、四半世紀も同じ玉で進化し続けているGRカメラって一体全体何物なんだろう……。

「欲しい」がいつの間にか「持つべき」になり、やがて「え? 持ってないの! 使ったことないの? 恥ずかしくないの〜!」になってしまった訳やね(笑)。
 ヤフーオークションに「GR DIGITAL U(2007年11月発売)」の超美品が出たので¥8000で落札した。当時の発売価格の約10分の1である(正確には¥78900だったらしい)。高級コンパクトデジカメの走りと言われる所以である。
 ズーム無し、手振れ補正無しだから、使いこなすには腕とセンスが必要ということだろう。ヤバイなあ……。
まだ数十枚だが試し撮りをしてみた。想像以上のレンズである。色のこくとシャープさが半端ではない。下手な一眼レフなど足元にも及ばない。まるで写真が上手になったような錯覚に陥る。当分遊べそうである。いやはや素晴らしい

 小林 倫博