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気温だけでもなさそう

大雪の影響はある

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一晩で開ききった
2014年03月30日(日)「 カウントダウン 」

「平均寿命からして俺は今、だいたい人生の80%ぐらいのところにもういるのだなあ」などと考え始めたら男はもう駄目である。何もかもくだらなくなって「人生、あとは食う寝る出すの繰り返し」なんて考えにいたってしまうのである。「食えず寝られず出せず」よりはまだましだが、ボーッとしていて土気駅で降りられず茂原駅まで行ってしまったりするのである。嗚呼。

 話は飛ぶが「カウントダウン」っていうことばは期待感があっていいですね。日本語の「逆算」だとなんだか忌まわしい過去へ戻ってしまうイメージで頭をかきむしりたくなるが、「カウントダウン」と言ってみるとその先にあるのは必ず「めでたいこと」「嬉しいこと」「ウキウキドキドキごと」と決まっているような気がするのだ。
「もういくつ寝るとお正月♪」なんて古い歌なのだろうが“カウントダウンの喜び”そのものである。
「もういくつ寝るとご臨終」や「もういくつ寝ると協議離婚」なんて歌はやっぱり無いのだ。もっとも後者はどうしても離婚したい方々にとっては待ち遠しい場合もありそうだけどネ。

 我が町「土気(とけ)」の“さくらつぼみふくらみ状況”を見てまわった。なんだかいやらしい響きでいい感じだ。
 町全体が標高70〜100mのウネウネとした丘陵地に乗っかっているので、開花時期が都内などとは一週間ずれるのである。一般的に1000mで10度気温が下がると言われているが、どうも感覚的には平野部と比べて2〜3度ぐらいは低いような気がする。
 で、会社からの帰路に東京上野あたりで一回目のお花見(若い女性と歩くだけ)をして、次の週は地元でお花見をして(妻とホカ弁なぞを食うのだヨ)、次の次の週はさらに高地の長柄ダムか秋元牧場あたりでお花見(犬と一緒にウサギを捕まえて焼いて食う)、といったトリプル花見を計画している訳なのである。ワイルドだろ〜う? なんだか懐かしいスギちゃん。

 この時期、満開の桜を追いかけて九州、関東、東北…と日本北上の旅をする趣味人も多いらしいが、実にうらやましい限り。わたしもいつかはやってみたいと思っているが、本当のことをいうと、実は桜に関しては満開より五分咲きぐらいの方がわたし的には好きである。開き切って何千何万の固まりになった桜の花というのは何千何万の人の顔に見えて少しおそろしい。しかもみんな口々に何かを言っている風でちょっとたじろぐ。
 昔、吉田拓郎さんや南高節さんの“嬬恋のコンサート”に混ぜてもらって、何万人もの前で歌った時の恐怖が小心者のわたしにはトラウマになってしまっているのだろうか。みんな指差して「誰? あれ?」とつぶやいていた。

 咲き始めの桜はひとつひとつの花と個別相談をしているみたいで楽しい。早熟な奴もいればもおぼこい奴もいる。将来の夢とかをみんなひとりひとり語ったりするのである。「さくらんぼ」になりたい奴もいれば、どうしても「リンゴ」になりたいと泣き出す奴もいる。まるっきり人間と同じである。
「頑張ればバナナにだってなれるぞ。それが青春だ! それが人生の面白さというもんなんだぞ!」
 わたしは春のウララに化かされて、芝生の上で2時間、ボーカル講師だった頃の夢を見た。
 
 
 千葉のチベット「土気」の桜もいよいよカウントダウンだ。






                  





mk
春は短距離ランナー
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