認知症にだけはなりたくないなあ

今年は安いのにした

雑煮はお手製
 
2024年01月03日(水)「コードが付けられない」

 めでたい筈の正月なのに、能登半島の大地震は起こるは、飛行機の衝突は有るはで、なんだか落ち着かない。落ち着かないというより、年始にこんな大不幸があると、何か底知れぬ不安にかられて逃げ出したくなる。お節料理なんか食ってる場合じゃないような気分だ(食ったけど)。
 地震の方はこれからどんどん詳細な状況が分かってくるだろうが、微力ながら出来る範囲で支援させて頂きたいと思っている。色々考えさせられる正月だ。

 今日から仕事が入っているので04:45に起きて風呂に入り、06:30に家を出て、06:44分の外房線に乗った。乗客が少ないので、そういう決まりになっているのだろうが、暖房が入っていない。寒いと人間は悲しくなるものらしく、手も冷たいのでスマホをいじる気にもなれず、ポケットに手を突っ込んだまま窓の外を飛んで行く風景をボンヤリと眺めていた。こんな正月は初めてだ。
 
 それにしてもだ、昨年は70歳代前半で亡くなる音楽関係者が、なんと多かったことか。鮎川誠(74歳)、大橋純子(73歳)、坂本龍一(71歳)、高橋幸宏(70歳)、谷村新司(74歳)、もんたよしのり(72歳)、etc.
 今月末には、わたしも70歳になる。音楽人(だった?)としては滓及び屁みたいなランクだったと思うし、諸子と自分を比べるというのもおこがましいのだが「俺もあと4〜5年かもなあ」という気分になってしまっているのが正直なところ。車窓を70年分の記憶が飛んで行った。

 今年は、昭和で考えるなら「昭和99年」だそうである。まあ、それもあってちょっと昭和歌謡チックな曲を書いてみようかと思い立った。メロディは既にできている。ムード歌謡だ。ジャズっぽい要素も少しあるので伊東ゆかりもしくは八代亜紀さんをイメージした。
 ところがだ、コードが付けられないのである。最近は楽器を弾きながらではなくて、アカペラで曲を書いているのでそうなってしまうのだ。やばい。プリプロ(デモ)が作れない。もたもたしてると熱が冷めてしまう。冷めて脳細胞外に飛散した曲がこれまでにいくつもあったのだ。

 広〜い意味で考えるなら、これも認知力の衰えから来ているのではないだろうか。音と知識が合致しなくなっているのではないかと不安になる。歌謡曲系はもともとコード付けが難しいのだが、チクショー! 絶対完成させなければならない。そう、本当の認知症になる前に。
 小林 倫博