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明けましておめでたい事でございます。

飛んでみようか

都会は怪物のようだ

さあ家に帰ろう

寄り過ぎですな
2015年01月01日(木)「 あけおめ男 」

 大晦日から元旦にかけての当直勤務。許可をもらって勤め先のビルの屋上から朝陽を臨む。品川区からだから20階建てとは言っても水平線は見えない。東京湾を挟んで対岸の千葉県の先に昇る初日の出である。
 上空に黒い雲の塊があって「めでてえな!」という雰囲気ではないが、なかなかに幻想的で良かった。ただし怖いのなんの。一般人は出入り禁止の屋上なので手すりもフェンスも無い。吸い込まれそうだった。仮に強風にあおられて転落しそうになったら、もう覚悟を決めて運河まで飛んで着水するしか助かる可能性が無いだろう。初妄想だ。

 そうまでして初日の出を拝みたかったのは、やはりそうした年中の行事というのは日本人としてキッチリやっといた方がいいのだろうなあ、という気になったからだ。歳のせいだろうなあ。盆暮れの挨拶、春秋の彼岸の墓参りなどなど、軽んじた訳ではないのだがついついここ数年怠けてきた。結果……家庭は崩壊し、世間様からは蔑まれ、国際警察からは追われる羽目になって……正月早々何を言っておるのだろうか?
 という訳で(?)、超眠いがこれから帰宅して頑張って犬を連れて初詣に行くのだ。決意は固い。

 帰路、東京駅は若者でごったがえしていた。昨夜の新年のカウントダウンイベントからの流れのようである。昔は「元旦は家にいるものです。出かけるのは2日からにしなさい」と親に厳しく言われたものだが、そんな事はもう現代では誰も言わないんだろうなあ。くたびれた老人(わたしのこと)にアルコール臭い茶らけた若者が平気でぶつかってくるのだ。殺してやろうかと思ったが、返り討ちにされるのがオチなのでやめた。以前、逆上したチンピラゴボウ野郎に喉仏をつかまれたことがある。

「国民の〜幸多き年になることを希望します」
 高いところに立ったせいかどうかは分からないが、口から天皇陛下の物真似が不意に出て、繰り返している内に笑いが止まらなくなった。めでたい、めでたい、おめでたい男だよう。
kme
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